合コンの自己紹介って、なんであんなに地獄なんだろう。
名前、年齢、仕事、趣味。全員が同じ順番で同じ情報を読み上げて、「よろしくお願いしまーす」で終わる。5人いたら5回同じ流れ。終わった頃には誰が何を言ったか、半分くらい飛んでる。女性側も同じで、正直あんまり聞いてない。
スカウトをやってた頃、合コンのセッティングに関わることが何度かあって、終わった後に女性陣から感想を聞く機会があった。「自己紹介で印象に残った人いた?」って聞くと、だいたい「えっと…」って考え込む。5人いて、全員の自己紹介を聞いたはずなのに、誰も残ってない。これって才能の差じゃなくて、やり方の問題だと思った。
合コンの自己紹介がなぜ全員同じになるのか
「普通にやろう」が普通以下を生む
合コンの自己紹介で失敗したくない人は、無難にやろうとする。
変なこと言って滑りたくない、奇をてらったと思われたくない、空気を読んでる感じを出したい。その結果、全員が似たような自己紹介をする。似たような自己紹介が5回続くと、記憶が上書きされていって、最終的に誰も残らない。
無難にやることが、実は一番リスクが高い。これ、本当に逆説的なんだけど、合コンに限らずスカウトの現場でも全く同じことが起きてた。道行く女性に声をかける時、当たり障りない言葉を選んだ瞬間、相手の顔から興味が消える。
みんなが「スペック」を言おうとしてる
名前・年齢・職業・趣味、この4点セットって、要するにスペックの発表。
でも人って、スペックで好きになるわけじゃない。雰囲気とか、話し方とか、笑い方とか、なんかよく分からないけど気になる、みたいなところで惹かれる。自己紹介でスペックを並べても、それは履歴書を読み上げてるだけで、人間性が全く伝わらない。
スカウトで女性に声をかける時、最初に自分の情報を言う人ってほぼいない。「私はスカウトマンで〇〇な仕事をしてます」なんて言い方、まずしない。先に相手のことを話す。自己紹介も同じ発想に切り替えると、全然違う場が作れる。
印象に残る自己紹介の構造
名前だけ言って、あとは「引き」を作る
これ、最初に聞いた時は半信半疑だったけど、実際に試してみると効果がある。
名前を言った後、一個だけ「え、どういうこと?」ってなる情報を入れる。「〇〇といいます。趣味が変なんですよね、なぜか砂漠に行くのが好きで」とか、「〇〇です。仕事は普通のサラリーマンなんですけど、週末だけ全然別の顔があって」みたいな。
続きを言わない。そこで終わる。
あとの時間で「さっき砂漠って言ってたの、どういうこと?」って聞いてもらうのを待つ。聞いてもらえた瞬間、一対一の会話が生まれる。自己紹介で全部言い切らずに、余白を残す発想。これ、意外とやってる人がいない。
笑いより「共感」を狙う
合コンの自己紹介で笑いを取ろうとする男性がいる。
面白い人だと思われたい気持ちは分かる。でも笑いって、ちゃんと取れれば最高だけど、滑った時のダメージが大きい。特に自己紹介のタイミングはまだ場が温まってないから、ウケのハードルが高い。滑ると最初から「あ、この人ちょっとズレてるな」って印象がついてしまう。
それより共感を狙う方が安全で、かつ記憶に残りやすい。「仕事帰りにコンビニで何も買わずに帰ること、月に5回くらいある」みたいな、あるある感のある一言。笑いじゃなくて「わかる〜」が出た瞬間、一気に距離が縮まる。共感した相手のことって、不思議と覚えてるもの。
スカウト時代に見た「自己紹介が上手い人」の実例
言葉じゃなくて「間」で印象を作った先輩
スカウト会社にいた頃、一緒に合コンに参加した先輩がいた。
自己紹介の順番が来て、名前を言って、一回止まった。2秒くらい。それから「えっと…なんか普通のこと言うのが嫌で」ってぽつりと言った。それだけで女性陣の顔が変わった。みんなが「え、なんで?」ってなった。
その後に続けた内容は正直大したことなかった。でも「普通のことを言いたくない」という一言が、他の全員と違うトーンを作った。目立とうとした感じじゃなくて、ちょっと困ってる感じ。それが逆に人間らしく見えた。
終わった後、女性の一人が「あの人の自己紹介、なんか面白かった」って言ってた。内容じゃなくて、間と言い方で残ってた。
全員が覚えてた「一言だけ変えた」自己紹介
別の合コンで、自己紹介の最後に「よろしくお願いします」じゃなくて「今日、誰かと仲良くなって帰りたいです」って言った人がいた。
たったそれだけ。でも終わり方が違うだけで、場の空気が変わった。女性側が少しくすっとして、「仲良くなりましょう」みたいな返しが自然に出てきた。会話のとっかかりが自己紹介の中に埋め込まれてた。
普通の自己紹介に一箇所だけ違う出口を作る発想。難しい話術とか面白いエピソードとか、そんなのいらない。
自己紹介後の「30秒」が実は一番大事
自己紹介が終わった瞬間に動ける人が強い
全員の自己紹介が終わって「じゃあ飲みましょう!」ってなった瞬間、みんな止まる。
誰に話しかけようか考えてる間に、隣の人同士で話し始める。気づいたら席が固定されて、最初のポジションのまま終わる合コンは多い。自己紹介が終わった直後の30秒が、実は一番動きやすいタイミング。
誰かの自己紹介に対して「さっきの〇〇って話、もう少し聞かせてほしいんですけど」って言える人。これだけで一対一の会話が始まる。スカウト時代に身についたのが、チャンスは準備してる人にしか来ない、じゃなくて、動いた人が作る、って感覚。合コンの自己紹介後も全く同じ。
全体トークより一対一を早めに作れた人が勝つ
合コンって最初は全体で会話する形式が多い。
でも全体トークって、声が大きい人か話が面白い人が主導権を持ちやすい。そこで戦おうとしなくていい。早めに一対一の状態を作った人が、結果的に深い話ができて印象に残る。
自己紹介の内容にコメントするのが一番自然な入り口。「〇〇って言ってましたよね、あれって〇〇ってことですか?」みたいに。自己紹介を聞いてたよ、というサインを出しながら、話しかけるとっかかりにする。ちゃんと聞いてくれてた人に、悪い気はしない。
自己紹介で絶対やってはいけないこと
職業を説明しすぎる
仕事の話を長くする人がいる。「〇〇という会社で、〇〇部門に所属していて、主に〇〇の業務を担当していて……」って。
自己紹介で仕事の詳細を聞きたい人は、ほぼいない。職業はあくまで「この人がどんな毎日を送ってるか」のヒントにしかならない。それより「仕事以外の顔」の方が圧倒的に興味を引く。
自己紹介で仕事を言うなら一言で十分。それより「仕事終わりに必ずやること」とか「休日の過ごし方」の方が、その人の人間性が出やすい。
謙遜を自己紹介に入れる
大した趣味もないんですけど…特に面白い人間じゃないんですが…って予防線を張る人がいる。
謙遜してるつもりなのは分かるんだけど、女性からすると「この人、自己肯定感が低いのかな」か「本当に面白くない人なのかな」のどちらかに映る。どっちに転んでも損。予防線を張った時点で、自己紹介のスタートラインがマイナスになってる。
自信があるように振る舞えとは言わない。ただ、謙遜を前に出すのは合コンの自己紹介では一番もったいない使い方。
全部言い切ろうとする
自己紹介の時間って短い。それなのに全てを伝えようとする人がいる。
名前・年齢・職業・趣味・好きな食べ物・最近ハマってること……情報が多すぎて頭に入らない。スカウトの現場で学んだのが、情報は少ない方が記憶に残る、ってこと。一個だけ強く印象を残した方が、10個並べるより圧倒的に覚えてもらえる。
自己紹介で全部言うより、一個だけ「続きが気になる」情報を置いて終わらせる。そっちの方が、後の会話の種になる。
自己紹介が苦手な人がやるべき一個のこと
全部難しく考えなくていいなら、一個だけ変えてほしいことがある。
自己紹介の最後の一文を変える。「よろしくお願いします」じゃなくて、今日の合コンに来た正直な気持ちとか、今日誰かに聞いてみたいことを一言入れる。「今日、誰かのおすすめのお店を教えてもらって帰りたい」でもいいし、「実は合コン緊張するタイプなんで、優しくしてください」でも全然いい。
最後の一文だけが違う。それだけで、自己紹介の後に話しかけてもらえる確率が変わるよ。

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