大丈夫って言ってるのに、全然大丈夫じゃない顔をしてる。
あの現象、男性には謎すぎる。なんで大丈夫じゃないのに大丈夫って言うんだ、正直に言ってくれればいいのに、って思う。でもそれを言った瞬間に相手がさらに黙る。もっと謎になる。
スカウトで路上に立ってた頃、声をかけた女性が「大丈夫です」って言いながら全然大丈夫じゃない状態だった、という場面を何度も経験した。その後輩や知り合いから彼女の「大丈夫」が本当かどうか分からない、という相談を受けた回数も相当多い。大丈夫という言葉の裏にある心理、ちゃんと説明する。
女性が「大丈夫」と言う理由は一種類じゃない
察してほしいサインとしての「大丈夫」
一番多くて、一番厄介なパターン。
大丈夫じゃないことは自分でも分かってる。でも自分から「辛い」「助けて」と言うのが難しい。だから「大丈夫」と言いながら、言葉以外の部分で本音を出してる。声のトーン、表情、いつもと違う反応の遅さ。
なぜ直接言わないのかというと、言葉にした瞬間に「重い人」と思われる怖さがあるから。甘えてると思われたくない。迷惑をかけたくない。でも放っておかれるのも辛い。この矛盾した状態が、大丈夫という言葉になって出てくる。
スカウト時代、連絡先を交換した女性と後日会った時に、明らかに元気がなかった。「大丈夫ですか?」と聞いたら「大丈夫です」と返ってきた。でも目が笑ってなくて、声のトーンが低かった。「本当に?」と一回だけ聞き返したら、ぽつぽつと話してくれた。
あの時の「本当に?」の一言が、入り口になった。
本当に大丈夫な「大丈夫」
これも存在する。本当に気にしてない時の大丈夫。
全部の大丈夫が嘘だと思い込むと、大丈夫と言われるたびに「本当に?本当に大丈夫?」と確認しまくる男性になってしまう。これはこれで相手を消耗させる。
本当の大丈夫と、察してほしいサインの大丈夫は、声と表情で区別できることが多い。声のトーンが普段通りで、表情が変わってなければ、たいてい本当に大丈夫。
諦めた時の「大丈夫」
以前に大丈夫じゃないと伝えた時に、うまく受け取ってもらえなかった経験がある人。本音を言っても変わらないと学習してしまった状態。
この「大丈夫」は、察してほしいサインでもない。本当に大丈夫でもない。ただ話す気力がなくなってる状態から出てくる言葉。
彼女や奥さんが急に何も言わなくなった、大丈夫としか言わなくなった、という状況はこのパターンが多い。関係の中で本音を言っても無駄だという判断が固まってしまってる。
スカウト後にいろんな女性の話を聞いてきた中で、別れの理由として一番多かったのが「言っても変わらないから言わなくなった」だった。大丈夫の一言が増えていく過程で、関係が終わりに向かってたケースが相当あった。
自分でも大丈夫かどうか分からない時の「大丈夫」
言語化できてない状態から出てくる「大丈夫」。
何か引っかかってる、もやっとしてる、でもそれが何なのか自分でも分からない。だから「大丈夫じゃない」と言えない。大丈夫と言うしかない。
この状態の人に「何が大丈夫じゃないの?」と聞いても、答えが出てこない。答えが出てこないことで、さらに「うまく言えない自分」に落ち込むことがある。
「大丈夫」の嘘を見抜く観察ポイント
声のトーンと言葉が合ってない
大丈夫と言いながら、声が低い。大丈夫と言いながら、語尾が少し上がらない。
声のトーンって、言葉より先に感情を伝える。普段元気な人の声が低くなってる時は、何かある。その何かを隠すために大丈夫という言葉を使ってることが多い。
逆に、本当に大丈夫な時は声が普段通り。言葉と声のトーンが一致してる状態が、本当の大丈夫に近い。
反応のスピードが遅い
大丈夫?と聞いた後、少し間があってから「大丈夫です」と返ってくる。
この間が答えを探してる時間だったりする。本当に大丈夫なら考えなくていい。でも大丈夫じゃない時は、大丈夫と言うかどうかを一瞬迷う。その迷いが間になって出てくる。
会話全体のテンポがいつもより遅い時も同じで、何かを抱えてる時は言葉の選び方に少し時間がかかる。
いつもとどこかが違う
LINEの返信がいつもより短い、絵文字がいつもより少ない、テンションがいつもより低い。個別の違いは些細かもしれないけど、いくつか重なってる時は何かある可能性が高い。普段を知ってないと気づけない変化だから、日常の状態をちゃんと知っておくことが前提になる。普段を知ってる人だけが気づける変化に気づいた時、相手は「ちゃんと見てくれてた」と感じる。
大丈夫と言った後に話を変えようとする
話を変えることで、さっきの話題を終わらせようとしてる。でもそこで終わらせたいのに大丈夫と言ったのは、もしかしたら引き止めてほしかったからかもしれない。この「話を変えようとする」動きを見逃さないことが、察してほしいサインに気づく入り口になる。
大丈夫と言われた時の正しい返し方
一回だけ聞き返す
「本当に?」「大丈夫そうじゃないけど」の一言。
これを言えるかどうかが全部を分けると言っても大げさじゃない。聞き返してくれた、という事実が「気にかけてくれてた」になる。
ただし何度も聞かない。一回だけ。何度も聞くと詰問になる。一回聞いて、それでも大丈夫と言われたら、そのまま受け取る。でも「何かあったら言って」の一言を置いておく。
「何かあったら言って」を置いておく
これだけで十分なことがある。
解決しようとしない。聞き出そうとしない。ただ、いつでも話せる場所があるよ、というサインを出す。そのサインが積み重なると、言える状態になった時に話してくれるようになる。
信頼ってそういう積み重ねでできてるから。一回の「何かあったら言って」じゃなくて、何度も何度も置き続けた「何かあったら言って」が効いてくる。
話題を変えずにそこにいる
大丈夫と言われた後、すぐ別の話題に移らない。
少しそこにいる。沈黙があってもいい。相手が何かを言い出すかもしれないし、言い出さないかもしれない。でもそこにいてくれた、という事実が残る。
路上で女性が急に黙った時、自分も黙って横にいたことがある。何も言わなかった。でもそれが「一緒にいてくれた」という記憶になってた、と後で聞いた。
何もしないことが、何かをしてることになる場面がある。
大丈夫と言った後の行動で返す
言葉で引き出そうとするより、行動で示す。
好きな食べ物を差し入れる、いつもより早めに連絡する、会う約束を入れる。言葉で大丈夫の理由を聞こうとするより、こっちが動いた方が相手の「大丈夫」の意味が変わることがある。
気にかけてもらえてる、という感覚が生まれると、少しずつ話せるようになってくる人が多い。
やってはいけない返し方
「大丈夫って言ってるじゃん」
言ってるのに信じてもらえない感覚を生む。
大丈夫と言ったことに対してその言葉を使うと、相手は「じゃあ大丈夫ってことにしなきゃいけないんだ」と感じる。言葉で追い詰めてしまう。
「なんで大丈夫じゃないの?」と理由を詰める
大丈夫じゃないことを認めさせてから、理由を聞こうとするパターン。
まず大丈夫じゃないことを認めるハードルがある。その上に理由を説明するハードルが重なる。二段階のハードルを一気に課してしまう。
理由を聞きたい気持ちは分かる。でも理由より先に、大丈夫じゃない状態そのものを受け取る方が先。
「俺のせい?」と自分の話にする
相手が大丈夫じゃない状態なのに、そこに自分への影響を混ぜてしまう。
俺のせいで機嫌悪くなったの?という質問は、相手の感情を受け取る前に自分の不安を優先してしまってる。相手からすると「私の気持ちより自分のことが心配なんだ」と見える。
大丈夫じゃない状態の相手の話をしてる時間は、自分の話を出さない。それだけで、相手の話を受け取る姿勢が出る。
解決策を出しすぎる
前の記事でも書いたけど、ここでも同じ。
大丈夫じゃないことが分かった後、すぐ解決しようとする。でも解決より先に受け取ることの方が大事なことが多い。
大丈夫じゃない、という状態を知ってもらえた、ということ自体が女性にとって意味を持つ。解決されることより、知ってもらえることの方が大事な場面があるよ。

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