好きな子を遊びに誘う自然な誘い方と、断られた時の引き際

見ず知らずの女の子に路上で声をかけるのと、週三で顔を合わせる同僚を誘うの。後者の方が百倍きつい。

俺は両方やった。だから断言できる。

路上は失うものがない。断られても翌日には忘れてる。職場の子は違うんだよ。外したら月曜の朝から地獄が始まる。給湯室ですれ違う。会議で目が合う。あの気まずさを想像した瞬間、親指が止まる。

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誘い文句を練ってる時点で、もう半分こぼれてる

文面を磨けば通ると思い込んでる男が多すぎる。逆なんだよ。文面が結果に効く割合は、体感で二割くらい。

直前二週間の接触量が、残り八割を握ってる

誘いって、いきなり出す一手じゃない。助走の結果として自然に出るものなんだ。

二週間まともに喋ってない相手に完璧な誘い文句を送っても通らない。ところが、毎日五分でも会話が続いてる相手なら、今度遊ぼ、の五文字で通る。実際に通ったよ。文面の問題じゃなく、温度の問題。

ここを理解してない男が、辞書みたいな長文を書く。書いて、消して、また書き直す。時間の使い方を根本から間違えてる。その三時間を投下すべきなのは、明日の雑談の方なんだよね。

温度ゼロのまま出した誘いは、中身に関係なく落ちる

冷えた鉄は曲がらない。それだけの話。

半年ぶりに連絡してきた相手から急に遊びの誘いが届いたら、女の子は理由を探し始める。何か企んでるのかな、と。警戒スイッチが入った状態で読まれる文章は、どう書いたって下心に見えるんだ。

だから先に温める。温めるってのは告白の予告をするって意味じゃない。ただの世間話を再開させるだけ。返信が三往復続くようになったら、そこがようやくスタートライン。

種は三日前に置いておく

当日に口実を発明しようとするから苦しくなる。

三日前の会話で、相手に話題を出させておくんだ。行きたい店の名前とか、観たいと言ってた展示とか。本人の口から出た固有名詞を覚えておいて、三日後に拾う。それだけで誘いが提案じゃなく回収に変わる。

回収は断られにくい。自分が言ったことだからね。

口実は作るものじゃない、拾うもの

ネットに落ちてる口実の作り方、あれほとんどが自分発信なんだよ。俺が行きたい店がある、俺が観たい映画がある。悪くはないけど、弱い。

相手の口から出た固有名詞が、最強の切符になる

前に話してたあの店、まだ行けてないでしょ。この一言の破壊力は、使ったやつにしか分からない。

覚えててくれた、という事実が誘いより先に届くから。内容を検討するより前に、相手の中で好感度の処理が終わってる。他の誘い方とは順番がそもそも違う。

スカウト時代のメモ癖が、ここで効いた。相手が二回以上口にした固有名詞は必ずスマホに残してた。気持ち悪いと思われそうだけど、これで断られる回数が体感で半分になったんだから続けるでしょ。

主語を自分の欲にすると、相手の負担が消える

一人で行くのは気まずいから付き合ってほしい。この形。

誘ってるようで、実際にはこっちがお願いする側に立ってる。立場が下がるぶん、相手は断りやすい。断りやすい状態なのに来てくれる子は、来たいから来てる。判定材料としてこれ以上のものはないんだ。

真逆が、君のために予約しておいたから、というやつ。恩を先渡しすると、断ることが罪になる。それで来た子は義務で座ってるだけ。二回目はない。

ごはんの誘いは、初手だと難易度が高い

いきなり食事に誘う男が多いんだけど、あれ結構重いよ。

二時間、正面に座って、会話が切れたら逃げ場がない。相手もそれを知ってるから身構える。展示とか、買い物の付き合いとか、歩く時間が混じるものの方が通る。横に並べるし、沈黙が沈黙として成立しないから。

飯は二回目以降でいい。……昼なら一回目でも通るけどね。

二者択一を勧める記事は多いけど、置き場所を間違えると尋問になる

土曜と日曜どっちがいい、というテクニック。行く前提で選ばせるやつ。

効きます、確かに。ただし条件付き。

選択肢は日付じゃなく、重さで出す

温度が上がりきってない相手に日程の二択を突きつけると、逃げ道を塞がれた感覚になる。返信欄の前で固まるんだよ、あれ。詰めてる側は気づかない。

出すなら重さの二択にする。昼にサクッとか、それとも夜にちゃんとか。どっちを選ばれてもこっちは損しないし、相手は関係の距離を自分の手で決められる。選ばせるべきは日程じゃなく、温度なんだ。

わざと断らせてから譲る手は、通っても続かない

先に高いハードルを出す。断られる。そこで軽い提案に落とす。心理学の本に載ってるあれね。

俺、二十代の頃これを乱用してた。成功率は上がる。上がるんだけど、二回目の誘いがほぼ全部通らない。

理由は単純で、相手の中に申し訳なさで動いた記憶しか残らないから。楽しかった時間が、その記憶に上書きされる。七回試して二回目に繋がったのは一回だけ。この数字を並べた時、手口ごとゴミ箱に捨てた。

送信ボタンの前で確認するのは、三行と時計だけ

深夜に送ると、同じ文面でも粘度が上がる

零時をまたぐと文章の質量が変わる。読む側の想像力が働く時間帯だからね。この人、今どんな顔で打ってるんだろう、みたいな。

朝の通勤時間か夕方に置く。返信を考える余裕がある時間帯を選ぶ。既読から返信まで間が空いても、迷ってるとは限らない。単に手が離せないだけ。

三行を超えた瞬間、中身じゃなく熱量で採点される

長文は必死さが文字数として可視化されちゃうんだよ。

要件だけ。三行。愛想は一行で足りる。俺は五行を超えたら全消しして書き直すルールにしてた。消すのが惜しいと感じたら、それはもう相手のためじゃなく自分のために書いてる文章だから。

既読がつかない三日を、どう潰すか

追撃しない。これに尽きる。

三日空いたら、四日目に無関係な話題を一個だけ投げる。誘いの再送はしない。答えなくていい選択肢を相手に残しておく。優しさっぽく聞こえるけど、これは生存戦略ね。

三時間かけて七十八文字を送った、情けない夜の話

二十四の時。同じフロアの子だった。

深夜二時、下書きに打っては消してを繰り返してた。三時間。最終的に送信したのは七十八文字。今読み返すと、たいしたことは書いてない。展示に行きたいから付き合ってほしい、それだけ。

送った瞬間、心臓の音が耳の裏で鳴ってた。冷蔵庫を開けて、何も取り出さずに閉めた。意味不明な動きしてたよ、あの夜の俺(笑)

返信は翌朝八時。いいですよ、の五文字。

……三時間の七十八文字に対して、五文字。

推敲の回数と成功率は、たぶん反比例する

そこで気づいた。悩んだ時間は相手に一ミリも届かない。届くのは、送ったという事実だけ。

以降、誘いは五分以内に送ると決めた。五分で書けない誘いは、そもそも関係の温度が足りてないってこと。だったら直すべきは文面じゃなく関係の方だろ。誘いを練り直すのは、体温計を分解して熱を下げようとするような作業なんだよ。

送信後の数分を乗り切る方法は、たぶんない

これに関してはテクニックがない。俺は散歩に出た。スマホを家に置いて。

帰ったら通知が来てた。それだけの話。ただ、あの数分をスマホ握りしめて過ごしてたら、確実に追撃の一通を送ってた。送ってたら全部終わってた。

断られてからが本番。引き際が次の全部を決める

ここが一番差のつくところ。誘い方の記事は山ほどあるのに、断られた後の作法を書いてる場所が少なすぎるんだよね。

理由を聞かない

なんで、と返した瞬間、相手は追及される側に回る。

その日は予定があって、で終わってるなら、了解、と切る。理由の追及って、断る権利そのものを否定する行為だから。ここで静かに引ける男だけが、次の可能性を残せる。

翌日、完全に通常運転へ戻す

分かりやすく凹んで見せるやつ、いるんだ。あれが一番まずい。

罪悪感を生む装置として機能しちゃうから。本人にそのつもりがなくても、無言や素っ気なさは圧力に変換される。翌日いつも通り挨拶して、いつも通りくだらない話をする。それができた男が二回目の権利を持つ。

後輩に一人、断られた翌週から何事もなかったように別の話題を振り続けたやつがいた。三ヶ月後、向こうから誘われてたよ。今は結婚してる。悔しいけど、あれが正解。

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