猫系って言葉、半分は誤診だと思ってる。
同じ女の子が、相手によって犬みたいになるのを何十回も見てきたから。ある男の前では返信が三日空くのに、別の男の隣では腕を掴んで歩いてる。声の高さまで違うんだよ。同一人物だぜ、あれ。
だから猫系というのは性格の分類じゃなくて、その関係の中で出てる状態を指してる。ここを取り違えると、一生かみ合わない相手に何年も注ぎ込むことになる。
とはいえ、本物もちゃんといる。誰といても自分のリズムを崩さない人。俺が長く付き合ったのもそのタイプだった。
猫系彼女の正体は、自分の時間を明け渡さない人
まず定義から整理しておく。ここが曖昧なまま特徴だけ読んでも意味がない。
恋人ができても、生活の設計が変わらない
一人の時間を削って相手に差し出す発想がない。悪気なんてゼロ。単に、そういう配分で生きてきただけ。
付き合うと生活の中心が恋人になる人からすると、この態度が愛情不足に見える。でも本人の中では減点でも何でもなくてね。自分の予定を守ることと、相手を大事に思うことが、まったく別の引き出しに入ってる。
充電場所が、人じゃなく一人の空間
犬系との差は、愛情の量じゃない。回復する場所の違い。
会って元気になる人と、一人になって元気になる人。後者にとって、連日会う関係は消耗する。デートの翌日に連絡が減るのは飽きたからじゃなく、単に充電に入ってるから。ここを冷めたと読むと、たいてい事故る。
気分屋とは似て非なるもの
猫系は気まぐれに見えて、本人の中には一定の周期がある。潮の満ち引きと同じで、外から見ると不規則でも、内側では規則的なんだ。
対して本当の気分屋は、その日の出来事で方針がひっくり返る。この二つは別物として扱った方がいい。
よく並べられる特徴を、現場の感覚で置き直す
ネットに転がってる特徴、当たってるものと外してるものが混ざってる。
返信が遅いのは、順番の問題じゃない
嫌われてるわけでも、後回しにされてるわけでもない。
スマホを見る回数が少ないだけ、という場合が本当に多い。通知を切ってる人も普通にいるからね。翌日にまとめて返してきて、しかも中身は濃い。この形なら心配いらない。
急に甘えてくる日には、前兆がある
昨日まで素っ気なかったのに、突然べったりしてくる日。混乱するだろ。
観察してると、その前に必ず一人の時間をしっかり取ってる。仕事の山を越えた後とか、丸一日誰にも会わなかった翌日とか。充電が満タンになった合図なんだよ。ランダムに見えて、ちゃんと理由が置いてある。
束縛が嫌いというより、説明を求められるのが嫌
これは訂正したい。行動を制限されること自体より、いちいち報告を要求される構図に耐えられない。
だから、どこ行くの、誰と、何時まで、を三連発する男は嫌われる。行き先を伝えないのは隠してるからじゃなく、聞かれる前に言う習慣がないだけ。だいたい、聞かなくても後で普通に喋る。
恋愛の進み方が、他のタイプと違う
時間軸がずれてるから、こっちが焦る場面が何度も来る。
好意が、遅れて届く
その場でリアクションを返さない。嬉しかったことを、二週間後に思い出したように口にする。
即時の反応がないと不安になるのは分かる。ただ、この手の人は感情の処理に時間がかかるタイプでもあって、返ってくるのが遅いだけ。中身が薄いわけじゃない。
尽くされると、なぜか引く
毎日の連絡、頻繁なプレゼント、予定を全部合わせる姿勢。ありがたいはずのものが、重量として乗ってくる。
理由は借りができるから。返さなきゃいけないという圧が生まれた瞬間、関係が対等じゃなくなる。対等じゃない関係に居続けられない人たちなんだよ、この層は。
別れる時は静かで、しかも速い
揉めない。話し合いを長引かせない。ある日、決めましたという顔で来る。
その前に何度か小さな信号を出してるんだけど、こっちは気づかない。急に決まったように見えて、向こうの中では数ヶ月かけて終わってる。
猫系と、ただ関心が薄い人を混ぜるな
ここが一番でかい分岐。誤診が起きるのは全部この境目でね。
こっちが引いた時、三通りに割れる
連絡の頻度を落として、こちらから誘うのをやめてみる。二週間くらい。
本物の猫系は、しばらくして自分のタイミングで戻ってくる。関心が薄いだけの人は、戻ってこない。距離を武器にしてる人は、引かれた直後に反応する。しかも、こっちが気づいてるかを確認しに来る。
路上でも同じ判別をしてた。本当に一人が好きな子は、去り際にこっちを振り返らない。演出してる子は必ず振り返る。あれは見てるかどうかの確認だから。
質問すれば、素直に答えるかどうか
猫系の人は隠してるわけじゃないから、直接聞けば普通に答える。一人の時間が欲しい、で終わる。
関心が薄い場合は、答えが毎回ぼやける。忙しくて、とか、なんとなく、とか。理由が具体的に出てこないのは、言語化するほど考えてないってこと。
全部が相手の都合で決まってるなら、それは別の問題
会う日も、内容も、頻度も、一〇〇パーセント向こうの気分で動いてる。こっちの希望が一度も通ったことがない。
それを猫系という言葉で処理するのはやめた方がいい。性格の話じゃなく、力の傾きの話になってる。
全部を猫だからで片づけて、二年溶かした話
三十代の前半。付き合ってた相手がまさにこのタイプだった。
俺は勉強してたんだよ。追うな、束縛するな、待て、と。だから何も言わなかった。予定をドタキャンされても、猫だからな、と。三ヶ月連絡が減っても、充電中だな、と。
二年後、別れ際に言われた。あなたは私に何も求めなかったよね、と。
その言葉を聞いた時、駅のホームで電車の音がやけに遠くなった。手すりを握ってた手のひらに、金属の冷たさがずっと残ってた。
理解と放置は、外から見ると同じ形
俺は理解してるつもりだった。実際にやってたのは放置。
要求しないのは尊重じゃない。関心の低さと区別がつかないんだよ、受け取る側からすると。猫系相手に必要なのは追わないことであって、無関心でいることじゃなかった。この二つを同じものだと思ってた二年間、かなり間抜けだったな。
ラベルを貼った瞬間、その人を見なくなる
猫系という言葉が便利すぎた。説明がつくから、それ以上考えなくて済む。
不安になった時、聞けばよかったんだ。今どういう状態、と。一言で終わる話を、俺は二年かけて分類してた。
付き合うなら、どこに立つのが正解か
追わない。冷たくしない。この二つを同時にやる。難しく聞こえるけど、やることは単純。
自分の予定を、先に埋めておく
空けて待つのをやめる。これだけで関係の重心が変わる。
打ち込んでるものがある男は、連絡が三日空いても平気でいられる。平気でいられる人といると、相手も居心地がよくなる。逆に、こっちが待機状態だと、それが伝わって向こうは息苦しくなるんだよ。
誘いは出す、断られても凹まない
引くのと誘わないのは別。会いたい時は普通に会いたいと言えばいい。
断られたら、了解、で終わる。そこで不機嫌にならないことが条件。この形を続けてると、向こうから誘ってくる回数が少しずつ増える。急がずに、な。

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